2011年 03月 06日
しろちゃんが死んでしまいました。 |

しろは2005年生まれ。外猫にえさをやっていたご近所さんが引っ越し、残されたちーちゃんの子供でした。ちーちゃんのママ、まーちゃんも残されており、しかも2匹ダブルで出産。子猫は全部で9匹もいたかな、大わらわな時期でした。あまり大変だったので名前も思いつかず、里子に行きそびれた二頭は「しろ」と「ちび」と平凡な名前しかもらえませんでした。
ちびはまあまあなついたのですが、しろは全くなつかず、さわることも出来ません。ちょっとさわろうとしても家の中で逃げ回り、警戒を解きません。それまで、どこかのブログに「うちには全くさわらせない家庭内野良猫がいる」といった記述を見ても、そんなこと無いだろう、育て方が悪いんじゃないのかと思っていましたが、しろが来てわかりました。さわらせない子がいるんです。今、東京キャットガーディアンにもいますね。以前東京キャットガーディアンの人が「子猫の時から飼ってなつかない猫なんて考えられない」といっていましたが、きっと彼女も考えを変えていることでしょう。もともと、猫の祖先である山猫類は人になつきません。子猫の時から飼っても人になつかないのですが、その中で人になつくという特質を持っていたのが「リビア山猫」で、飼い猫の祖先になったと言われています。しかし全部がそうではなく、他の山猫類のようになつかない遺伝子を残した個体もいるのです。都会ではそのような性質は生き延びることが難しく、数は大変少ないですが、まれには発生することもあるのです。
そんな家庭内野良猫の「しろ」ですから、獣医に連れて行くことも出来ず、予防注射も打てませんでした。
年末か、年明けか、その頃からしろは猫風邪を引きました。鼻水を垂らしてずるずる言う状態が続きました。同室の他の猫はみな予防注射をしているので感染することはなく、しろだけがずっと猫風邪を引いたままでした。獣医さんによると、猫風邪にはいろいろな種類があるから一概に言えないが、だいたい7割程度は予防注射で防げるとのこと。その種類だったのでしょうね。
二月に入ったころから、しろは隅に入って出てこなくなりました。最初は隠れているだけだろうと気にしていなかったのですが、どうも変なので様子を見ると、かなりやせ細っています。兄弟のしろとちびは、ものすごく太っています。同じように置きえさをしていても、他の猫はそれほど太らないにも関わらず、この二頭はまるまると太ってしまいました。体質なんでしょう。先日ちびの歯石取りをしたとき、予備検査でレントゲンも撮りました。「ものすごく太っているけれど、胃の中は空だから年がら年中食べている訳じゃないんだね」とのことですから、体質です
その太っていたしろが、やせています。どうも食事が取れていない様子。といって家庭内野良猫ですから、獣医さんに連れて行くことも出来ません。仮にトラップを仕掛けて捕獲したとしても、診察も出来ません。治療も出来ません。動物園のトラのように、外から吹き矢で注射でもするしかないでしょう。どうしようもないので、ご飯を小皿にとってしろのそばに置いておきました。どうやら少し、ほんの一口二口は食べていたように思われますが、はかばかしい進展はありません。それでもここ数日は這い出してきて、ケージによじ登って(飛び乗る力はもう無い)日の当たるところにいったり、少しは暖かいだろう箱の中に入ったりもしていたので、ひょっとして回復しないかと思っていたのですが、最後の炎だったようです。
この寒い時期にやせ細って、つらかったでしょう。これでやっと、しろも楽になれました。
by abikotakuo
| 2011-03-06 10:04
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